2016年02月20日

安藤宏『「私」をつくる 近代小説の試み』あらすじ


小説とは言葉で世界をつくること。

その仕掛けの鍵は、「私」―。

日本近代小説の歴史は、

明治期に生まれ普及した言文一致体によって、

いかに「私」をつくりだすかという作家たちの

試行錯誤の連続であった。


「私」とは何か、小説とは?漱石や太宰らの作品を鮮やかに分析。

近代小説の本質に迫る、全く新しい小説入門です。

「私」をつくる [ 安藤宏 ]


NHK総合「ひるまえほっと」に女優の中江有里さんが出演し

「ブックレビュー」コーナーで紹介していた一冊です。


近代小説で描かれる「私」とは誰なんだろうと探って行く一冊。


“言文一致運動”からはじまった日本の近代小説は、

「私」をいかに作り出すか、試行錯誤の連続だったという。

川端康成の『雪国』冒頭の「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」

この有名な一文は主語がなくても、

列車から「私」が眺めている景色だとわかりますよね、と中江さん。

中江さん自身も小説を書く際、

「私」という主語をなるべく使わずに書こうとしていると告白。

日本語はそれでも誰が話しているかわかるんですよね、

と「私」に注目して読むことの面白さを語った。

また作者自身の人となりが良く知られている近代では、

作者と主人公の「私」は同一の人物なのか、そう読んでもよいのか?

それもひとつの問題だと指摘。


中江さんは同書を小説を書く立場としても刺激的だったし、

読む方としても近代小説の読み方が変わってくる一冊ではないか、

と解説していました。



posted by itoksfan at 09:36| Comment(0) | TrackBack(0) | あらすじ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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